「自宅LTOテープバックアップのススメ」の版間の差分
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== 導入 == | == 導入 == | ||
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導入にあたって、SCSIカードの接続やドライブのインストールなどをする必要があるので、PC自作や改造の経験があるほうが望ましい。Linuxのコマンドライン操作の経験もあると尚よい。 | 導入にあたって、SCSIカードの接続やドライブのインストールなどをする必要があるので、PC自作や改造の経験があるほうが望ましい。Linuxのコマンドライン操作の経験もあると尚よい。 | ||
ヤフオクを見ると、様々なLTOテープドライブや、テープライブラリ、テープオートローダが出品されているが、百合子さんのオススメは内蔵型のLTOドライブ単体。なぜかというと、テープオートローダ、テープライブラリは轟音のファンがついていることが多く、騒音のため一般家庭([https://twitter.com/search?q=%23%E9%80%B8%E8%88%AC%E3%81%AE%E8%AA%A4%E5%AE%B6%E5%BA%AD&src=typd <nowiki>#</nowiki>逸般の誤家庭?])での使用には適さず、また20kg以上でめちゃくちゃ重いため。 | ヤフオクを見ると、様々なLTOテープドライブや、テープライブラリ、テープオートローダが出品されているが、百合子さんのオススメは内蔵型のLTOドライブ単体。なぜかというと、テープオートローダ、テープライブラリは轟音のファンがついていることが多く、騒音のため一般家庭([https://twitter.com/search?q=%23%E9%80%B8%E8%88%AC%E3%81%AE%E8%AA%A4%E5%AE%B6%E5%BA%AD&src=typd <nowiki>#</nowiki>逸般の誤家庭?])での使用には適さず、また20kg以上でめちゃくちゃ重いため。 | ||
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+ | ドライブ単体であれば軽いし(1~2kg)、うるさいファンもついていない。動作音はCD/DVDドライブよりうるさいけど、集合住宅でも深夜以外であれば使える程度の騒音。(掃除機ほどうるさくない) | ||
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+ | と言いつつ、集合住宅住まいの百合子さんは、深夜でもガンガンてーぷの読み書きしてますw 今のところ隣近所からのクレームは、なし。 | ||
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+ | 単体ドライブには、ハーフハイトと厚みが二倍のフルハイトがあるけど、フルハイトの方が若干読み書きが速い<ref>[https://www.fujifilmusa.com/shared/bin/LTO_Overview.pdf LTO Ultrium Data Capacity, Data Transfer Rate and Minimum Transfer Rate - FujiFilm USA]</ref>っぽい・・・デカいけど。(ドライブのメーカーにもよる) | ||
なお、バックアップしたいデータが巨大でテープの入れ替えが面倒くさいとか、自宅に1Uサーバとか「るうたあ」があって騒音には慣れてるYoとかいう人は、テープライブラリ装置を購入してもいいと思う。 | なお、バックアップしたいデータが巨大でテープの入れ替えが面倒くさいとか、自宅に1Uサーバとか「るうたあ」があって騒音には慣れてるYoとかいう人は、テープライブラリ装置を購入してもいいと思う。 | ||
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=== 取り付け === | === 取り付け === | ||
+ | SCSIカードとドライブをパソコンに取り付けて、ドライブとカード間をSCSIケーブルで繋ぎ、ドライブに4pinの電源ケーブルを挿したら完了。(パラレルSCSIの場合) | ||
+ | この説明でわかんない人は経験値が不足しているので、パソコンの自作に手を出してみて経験を積むか、あるいは知人にできる人がいれば、代わりにやってもらおう。 | ||
== 使い方 == | == 使い方 == | ||
[[File:LTO2DriveReel.jpg|thumb|LTO2ドライブのテイクアップ(巻き取り)リール]] | [[File:LTO2DriveReel.jpg|thumb|LTO2ドライブのテイクアップ(巻き取り)リール]] | ||
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テープをイジェクト | テープをイジェクト | ||
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mtコマンドは | mtコマンドは | ||
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などでインストールできる。 | などでインストールできる。 | ||
=== sg_rmsnコマンド === | === sg_rmsnコマンド === | ||
+ | テープ・カートリッジ固有のシリアル番号を読み出せるコマンド。 | ||
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=== lto_cmコマンド === | === lto_cmコマンド === | ||
+ | テープ・カートリッジ内蔵の非接触カートリッジメモリ(LTO-CM)を読み書きできるコマンド。任意の情報を書き込んでテープ管理に使うこともできる。テープとは別のメディアなので、テープ全消去してもカートリッジメモリの情報は残る。 | ||
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+ | [https://github.com/scangeo/lto-cm GitHub - scangeo/lto-cm]からダウンロードしてコンパイルすると使えるようになるが、Makefileにミスがあるようなので、CentOS 6ではMakefile書き換えないとコンパイルできない・・・ | ||
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== 運用上の注意 == | == 運用上の注意 == | ||
[[File:LTOCleaningTape.JPG|thumb|LTOのクリーニングテープ]] | [[File:LTOCleaningTape.JPG|thumb|LTOのクリーニングテープ]] | ||
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磁気テープメディアは安価で長期保存もできる優れたメディアだが、案外デリケートなので注意して取り扱い、保管しよお。基本的に磁界とホコリ、高温、湿気は大敵。 | 磁気テープメディアは安価で長期保存もできる優れたメディアだが、案外デリケートなので注意して取り扱い、保管しよお。基本的に磁界とホコリ、高温、湿気は大敵。 | ||
− | ほかのメディアと違って、冷蔵庫での保管は非推奨。 | + | ほかのメディアと違って、冷蔵庫での保管は非推奨。(テープのパッケージに推奨保存環境16~32℃と書いてある) |
ハードディスクと違って衝撃には強い模様・・・(5階から落としてテストしてみたいw HDDは確実に壊れる高さw) | ハードディスクと違って衝撃には強い模様・・・(5階から落としてテストしてみたいw HDDは確実に壊れる高さw) | ||
− | + | ドライブは定期的にクリーニングテープでクリーニングしましょう。クリーニング間隔はテープメーカーの取説<ref>[http://biz.maxell.com/ja/data_storage/pdf/media_care_guide_j.pdf maxell データカートリッジ メディアケアガイド]</ref>を読むと10日~1ヵ月間隔とか書いてある。 | |
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+ | 某資料<ref>[http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/OSD/pc/ha/support/pdf/safety_unyou_r4.pdf HA8000シリーズ テープドライブ/テープチェンジャードライブを使用したバックアップ業務の安定運用ガイド(8ページ目)]</ref>によれば、超音波加湿器のある部屋にLTOドライブを置いてはいけないらしい・・・? | ||
− | + | == 脚注 == | |
+ | <references/> | ||
== 外部リンク == | == 外部リンク == |
2016年7月29日 (金) 03:31時点における版
ちうい!! テープドライブの取り付けや、データのバックアップは自己責任でどおぞ。
わぁい!! 百合子さん磁気てーぷ大好き♡ ぁぁ~フェライトのいい香りがするのお~ スーハースーハー てぇぷ食べちゃう♡ バリバリ もしゃもしゃ(^^♪
きっかけ
今から半年近く前の2015年12月頃、ファイルを暗号化して身代金を要求する「TeslaCrypt」とかいうランサムウェアが登場。何でもコイツはシャドウコピーまで暗号化していくらしく、Windows10のファイル履歴機能で外付けUSB-HDDにバックアップをしていた百合子は不安になり、別のバックアップ方法を模索することに・・・
新たなバックアップメディアに求める要件は
- オフラインで保管できる (オフラインであればランサムウェアが物理的に暗号化できない)
- 安価
- 長期保存ができる (月単位でバージョニングがしたい)
この条件で色々と検討したところ、磁気テープのLTOが目に入った♡ 元々サーバやディスクアレイ用なので、新品ドライブは100万円前後と非常に高価だが、放出品が中古でヤフオクに安く出回っている。(LTO2ドライブで2000円前後)。サーバ向けなので信頼性も十分。テープの価格は新品でも結構安くUltrium2(200GB)で1本3000円前後。ヤフオクだと5本で2000円の時もある。
LTOの概要とか、Ultriumのバージョン間差異についてはWikipedia - Linear Tape Openを参照。
導入
導入にあたって、SCSIカードの接続やドライブのインストールなどをする必要があるので、PC自作や改造の経験があるほうが望ましい。Linuxのコマンドライン操作の経験もあると尚よい。
ヤフオクを見ると、様々なLTOテープドライブや、テープライブラリ、テープオートローダが出品されているが、百合子さんのオススメは内蔵型のLTOドライブ単体。なぜかというと、テープオートローダ、テープライブラリは轟音のファンがついていることが多く、騒音のため一般家庭(#逸般の誤家庭?)での使用には適さず、また20kg以上でめちゃくちゃ重いため。
ドライブ単体であれば軽いし(1~2kg)、うるさいファンもついていない。動作音はCD/DVDドライブよりうるさいけど、集合住宅でも深夜以外であれば使える程度の騒音。(掃除機ほどうるさくない)
と言いつつ、集合住宅住まいの百合子さんは、深夜でもガンガンてーぷの読み書きしてますw 今のところ隣近所からのクレームは、なし。
単体ドライブには、ハーフハイトと厚みが二倍のフルハイトがあるけど、フルハイトの方が若干読み書きが速い[1]っぽい・・・デカいけど。(ドライブのメーカーにもよる)
なお、バックアップしたいデータが巨大でテープの入れ替えが面倒くさいとか、自宅に1Uサーバとか「るうたあ」があって騒音には慣れてるYoとかいう人は、テープライブラリ装置を購入してもいいと思う。
用意するもの
LTO1~4(パラレルSCSI)の場合
- デスクトップPC
- UltraSCSIカード(PCI or PCIe)
ハードオフのジャンクコーナーにあるものでおk。コネクタが68pinの物を。Ultra320(320MB/s)が理想だが、Ultra Wide SCSI 2(80MB/s)でも動かなくはない。
- ターミネータ付き68pinSCSIケーブル
SCSIは50pinと68pinがあるが、LTOは全て68pin。ターミネータなしの物は安いけど、別途規格の合うターミネータを調達しなければいけないので、ターミネータ付きがオヌヌメ。(しかもターミネータの種類が色々あって、ややこしい)
- 内蔵型LTOドライブ
5インチベイに搭載できるのでハーフハイトの内蔵型がオヌヌメ
- Ultrium1~3テープ
LTO3~7(シリアルSCSI(SAS))の場合
- デスクトップPC
- SASホストバスアダプタ(PCIe or ExpressCard)
SASとSATAは似て異なる物なので、ちうい!! (コネクタ形状がかなり似てる)
- SASケーブル
これまた種類が多いので、ちうい!!
- 内蔵型LTOドライブ
- Ultrium3~7テープ
最低限SCSIカードとケーブル、ドライブが必要だ。ドライブのインタフェースはSCSI(or SAS)かFCが大半なので、ノートパソコンでのテープ使用はちょっと難しい。USB接続のLTOドライブは無くはないが、オークションには出回ってなく、入手は難しいであろう。ノートパソコンで使いたい場合はSAS接続のドライブと、ExpressCard型のSASホストバスアダプタを使えばおk(ノーパソにExpressCardスロットが必要なので、廉価なPCだとキビシイ)
LTO3、4はSCSIの物と、SASの物、両方が出回っているので購入時はよく確認しよう。
LTO7は2015年12月31日に発売されたばかりで、ドライブが100万円~と大変高価なので、一般庶民が手にすることは当面ないだろう・・・。LTO5は5~10万円でオークションに出ている事がある。
ヤフオクにたまにLTOドライブ搭載のワークステーションが出ている場合があるので、それを買えばSCSIカードを物色したり、取り付け作業をしたりせずに済む。
取り付け
SCSIカードとドライブをパソコンに取り付けて、ドライブとカード間をSCSIケーブルで繋ぎ、ドライブに4pinの電源ケーブルを挿したら完了。(パラレルSCSIの場合)
この説明でわかんない人は経験値が不足しているので、パソコンの自作に手を出してみて経験を積むか、あるいは知人にできる人がいれば、代わりにやってもらおう。
使い方
最近のWindowsはLTOテープの対応がアレなので、基本的にはLinux上でテープ操作をすることになる。Linuxをインストールしてもいいし、Knoppixみたいな1CDLinuxでもいい。Cygwinでも使えるかもしれない?
Linuxでテープにバックアップが取れる、フリーのツールはdumpやtar(tape archive)、dd、cpio、amandaなどがある。
root権限でコマンド操作を間違うとデータやシステムを破壊する場合があるので、十分注意しよお。ガチのバックアップを取る前に、消えてもいいデータとテープを使用して、何回かバックアップ/リストアの練習をしよお。
自動化された高度なバックアップを取りたい場合は、お金を出して専用のバックアップソフトを購入したほうが、いいかもしれない。
tarコマンド
最低限のコマンドだけ列記しておくので、詳細やオプションの意味は、ググったりmanページを見て調べること。
なおtarを使用する場合は -b でブロックサイズを指定しないと、複数テープにまたがって書かれたデータを正しく読めないので、ちうい!!
テープに書き込み
# tar cfvpM /dev/nst0 . -b 2048
カレントディレクトリ以下をテープに書き込み
テープの内容表示
# tar tfvpM /dev/nst0 -b 2048
テープの内容をベリファイ
# tar dfvpM /dev/nst0 -b 2048
元データがあるディレクトリにcdしてから実行
テープから読み込み
# tar xfvpM /dev/nst0 -b 2048
mtコマンド
テープを巻き戻し
# mt -f /dev/nst0 rewind
テープをイジェクト
# mt -f /dev/nst0 eject
HP製の一部ドライブ(BRSLA-0404-DC LTO2)の様に、これを実行してもテープが排出されないドライブもある(テープ端自体はカートリッジに格納される)。
mtコマンドは
# yum install mt-st
などでインストールできる。
sg_rmsnコマンド
テープ・カートリッジ固有のシリアル番号を読み出せるコマンド。
lto_cmコマンド
テープ・カートリッジ内蔵の非接触カートリッジメモリ(LTO-CM)を読み書きできるコマンド。任意の情報を書き込んでテープ管理に使うこともできる。テープとは別のメディアなので、テープ全消去してもカートリッジメモリの情報は残る。
GitHub - scangeo/lto-cmからダウンロードしてコンパイルすると使えるようになるが、Makefileにミスがあるようなので、CentOS 6ではMakefile書き換えないとコンパイルできない・・・
運用上の注意
磁気テープメディアは安価で長期保存もできる優れたメディアだが、案外デリケートなので注意して取り扱い、保管しよお。基本的に磁界とホコリ、高温、湿気は大敵。
ほかのメディアと違って、冷蔵庫での保管は非推奨。(テープのパッケージに推奨保存環境16~32℃と書いてある)
ハードディスクと違って衝撃には強い模様・・・(5階から落としてテストしてみたいw HDDは確実に壊れる高さw)
ドライブは定期的にクリーニングテープでクリーニングしましょう。クリーニング間隔はテープメーカーの取説[2]を読むと10日~1ヵ月間隔とか書いてある。
某資料[3]によれば、超音波加湿器のある部屋にLTOドライブを置いてはいけないらしい・・・?